MI治療を行うには、むし歯と天然の歯質の境目を見極める必要があります。肉眼では限界があるため、当院では視野を6倍に拡大できる拡大鏡・ネクストビジョンを使用しております。拡大鏡を使うことで、むし歯の部分だけを削れるだけではなく、詰め物・被せ物を精密に形成してすき間なく処置できます。

当院では、歯科治療の痛みが苦手な方でも治療を気軽に受けられるように、痛みに配慮した処置を心がけております。麻酔注射の際は、事前に表面麻酔という塗る麻酔を行い、注射針が歯茎に刺さるときの痛みを軽減します。さらに、注射針は細くなればなるほどに痛みを抑えられるため、極細の注射針を使用しております。また、電動麻酔注射器を使用することで一定の速度で麻酔を注入できるため、手動での注射と比べて痛みを感じにくくなります。過去の麻酔注射が痛くてトラウマがある方も一度ご相談頂けますと幸いです。

お口の中には、ミュータンス菌というむし歯の原因となる細菌が存在します。糖分をエサに乳酸を作り出し、それによって歯を溶かしてしまうのが「むし歯」です。飲食後に乳酸によって歯のエナメル質が溶けることを脱灰といいます。脱灰が進むとエナメル質が溶けて、いずれはその下の象牙質まで溶けるようになります。
食事を摂っていても全ての人の歯がむし歯になるわけではありません。これは、唾液の成分の作用で、溶け出した歯の成分が元に戻る「再石灰化」が起きているためです。この再石灰化よりも脱灰の方が多く起きていると、むし歯ができてしまいます。

自分では見つけることができないほどに小さなむし歯です。エナメル質が溶け出しているため、歯磨きで糖分をしっかり取り除かないと、大きな穴があいてしまいます。この段階であれば、ご自宅での丁寧な歯磨き・歯医者での歯のクリーニング・フッ素塗布で改善する可能性もございますので定期検診をおすすめします。

エナメル質が溶けて黒くなった状態です。痛みがほとんどないため、見えにくい箇所のC1にはなかなか気づけないでしょう。治療では、むし歯の部分を削ってレジンなどの修復材を詰めます。また、フッ素塗布によって歯質を強化し、むし歯の進行を防ぎます。

エナメル質の下にある象牙質が溶け始めたむし歯です。冷たいものや熱いものがしみるようになるため、むし歯を自分でも発見できることが多いでしょう。C1よりもむし歯が大きいため、それだけ治療に時間がかかります。治療では、むし歯の部分を削って詰め物をしますが、大きく削った場合は被せ物をします。保険の銀歯以外にもメタルフリーのセラミック素材も豊富にご用意していますので金属アレルギーの方もお気軽にご相談ください。

歯の神経にまで到達したむし歯です。何も食べていなくても激しい痛みが起きるため、この段階になって歯科医院へ駆け込む方も少なくありません。ここまで進行すると複数回の治療が必要なうえに、患者さんの負担も大きくなります。治療では、歯の神経が通っている根管の内部をすみずみまできれいにして薬を詰め、被せ物で歯質を補います。

歯の神経が壊死し、痛みを感じなくなった状態です。これは、むし歯が治ったわけではなく、放置すると歯の根の先に膿の袋が発生し、再び激痛が起きるようになります。治療では歯を抜いたうえで歯の神経を取り除き、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補います。根管治療が適用できず抜歯となってしまっても天然歯のような見た目・咬み合わせを手に入れることができるインプラント治療をおすすめしています。

患者さま自身がむし歯予防に対して高い意識をお持ちいただくことで、むし歯で歯を失うリスクを大きく軽減できます。どれだけ丁寧に歯磨きをしても、どうしても磨き残しが出てしまうものです。そのため、歯科医院で定期的に歯のクリーニングや歯磨き指導を受けつつ、自宅で正しい歯磨きを続ける必要があります。
定期的に通院いただければ、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療も実現できます。患者さまの歯をより多く残すため、当院が全力でサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。